2023.07.08 お役立ち情報
昨日もインスタでご質問いただきましたが掛けるタイラバについて
通常、掛けるタイラバは前アタリから魚がタイラバに触れた瞬間にロッドを煽って
フッキングを入れる、と言ったイメージだと思うんですが
この場合、フックがSやSS、M等の『細軸』フックを使っての掛けが主体
これはある程度のノセ調子のロッドでもスイープ気味(ゆっくり持ち上げるように)に
フッキングを入れるのとは少し違いますがそれは速いか、遅いか、の違いで
特に穂先の特徴で変わってきます
各メーカーさんが出している「掛け調子」「乗せ調子」とはほぼこの「穂先」の特徴で分かれます
シンプルに言うと掛け調子は張りがある、乗せ調子はしなやかである、というイメージ
昨日のガイドでもゲスト様にビッグベイティング(タコベイト)での掛ける釣りをお見せしましたが
あまりの豪快さにかなり驚かれた様で、慌てて動画撮影されてましたがアワセの動作は撮れず…笑
掛け調子のロッドを使う理由は瞬間的にフッキングを入れてほぼほぼ、魚を獲り込むまでの作業の半分以上を終える、
という『アングラー有利』な状況に持ち込む為のものだと思っています
ただビッグベイティングではこの作業だけではこの半分にも満たない、という難点があります
その理由は『太軸フック』を使用しているから、という点になります
各メーカーさんが出されてる掛け調子のロッドの特徴は、ほぼほぼ細軸や普通の太さのフックに照準
を合わせているので掛け調子、とは言うものの、いざ太軸フックを使ってみると意外にもフッキングが
決まらない、といったロッドも多く存在します
ではなぜタコベイトには太軸フックなのか、というそもそもの、事の発端を解説したいと思います
中空式のタコベイトは胴体の中にアシストフックを通して使うのが通常の使用方法ですが
タコベイト自体に足が何本か存在します。
問題は小さいフックだと足がフッキングの妨げになって魚が咥えてもすっぽ抜けることが多々あります
そうなるとフックサイズを大きくして足と足の隙間からフック(ポイント)を少しでも出して
フッキング率を高める、という答えに辿り着きます
フックは大きくなれば大きくなるほど軸の太さが増し、パワフルな仕様になります
ですので『掛け調子』のロッドであっても、タコベイトを使用するとフックの特性が違うので
掛からない事が多いという、恐らく開発段階でタコベイト太軸フックの使用を想定していない、と思いますし
そのロッドでタコベイトを使用するには無理がある、ということでもあります
ビッグベイティングで使用するロッドはジブンのアワセに合った、しかも太軸貫通型のロッドを選ぶのが吉です
話は変わりますがそこまでしなくても柔らかい素材のタコベイトなら足の中にフックが隠れてても魚が咥えた瞬間に
足がひしゃげて(潰れて)中にあるフックが口周りに刺さる、という事もありますので
マニアックな話になりますがタコベイトの良し悪しはずばり『素材』であるとも断言します
柔らかい素材の方が断然フッキング率が上がり、硬い素材であれば咥えた瞬間に違和感を感じたり
フッキングの妨げになることが本当に多いです
ただ柔らか過ぎるとよく足の内側にフックポイントが刺さったままになることもありますので
毎回チェックすることをオススメします
僕の場合はNIKKO様にお世話になってますのでスーパータコベイトシリーズを愛用していますが
今のところ素材、フォルム、集魚力、水押し、どれをとっても無双状態です
ただカラーによりますがAmazonで購入の際、アダルト判定されますのでキッズアングラーはその点だけご注意ください笑
(Amazonの画像認識AIがガチ過ぎる笑)
以上を踏まえて整理した結果、僕の理想とするロッドは
テンリュウレッドフリップRF6102B-MH/DK ダイワ紅牙AIR K65XHB-MT
この2本があればほぼ、タコベイトやワーム(リザード)を使用しての釣りが成立します
テンリュウレッドフリップRF642B-M/VDKもかなり優秀なロッドで散々使い倒してますが(笑)
MHに比べて張りがある為、送り掛けには少し向いていなく、即掛けを得意とするロッドです
(魚が当たったら自動でフッキングを完了させてしまう天才君なので逆にちょっとオモシロくない笑)
「送り掛け」とはアタリが出てから少し「間」を与えてからフッキング動作を行うことを意味します
ビッグベイティングではこの「間」が非常に重要で、その理由は魚がタコベイトを咥えて反転するタイミングがこの「間」になります
つまりアタリがあってから即アワセするのではなく、「あえて反転させる時間を作ってあげる」ことで
逆方向、あるいは角度を変えて泳ごうとする魚のエラや胸ビレ付近にもフックを刺す「フルロック」を狙うワケです
そうすることでバレにくく逃がさない、アングラー有利の状態に持ち込む、という掛けスタイルになります
少し高度なテクニックの様に思えますが慣れればこの「間」を自分の得意とするタイミング(時間)で作り出すことが可能になります
※反転のタイミングでフッキングを入れて獲った魚
口は外しましたがエラ、胸ビレにフックが刺さっています
特にレッドフリップは数本あるフックが1本抜けるだけでもその情報をダイレクトに教えてくれます
紅牙AIRに関しましては「エアセンサーシート ショートトリガー」という、少しクセのあるグリップ仕様ですが
慣れれば全く問題ないです(かなり好き嫌い分かれますが…)
昨日もゲスト様の真横でちゃりこをあえて弾いていく釣りをお見せして、かなりの衝撃を受けられてましたが
僕の中では普通の使い方 、ちゃりこは掛けに行きませんし、フッキング動作すら無駄なのでやりません
紅牙AIR K65XHB-MTはそれぐらい感度が高いロッドでもあります
(実は数年前、ブリ相手に強引にやり過ぎて1本折ってます…><)
アタリがあればどんな魚だろうが一呼吸置いてからロッドを45度以上の角度で
ほぼ垂直に立てながらアワセるのが得意なのがテンリュウレッドフリップRF6102B-MH/DK
(僕はほぼ、このフッキングスタイルです)
この際、大切なのはロッドを立てながら『巻き合わせ』も同時進行で行うことです
つまりリールを回転させながらロッドを立てる、とうことですね
そうすることでより深く、フックを刺すのと同時に魚の頭をこちらに向けさせることが狙いです
これをやると高弾性のパシパシのロッドだとアワセ切れして高切れの原因になるのでは?
と思う人もいるとは思いますがRF6102B-MH/DKはその原因を抑制しながらきっちりフッキングを決めてくれる、
超優秀な数少ないロッドです(お世辞抜きにして本当に代わりがきかないロッド)
ムチの様な粘りがあるのでアワセ切れをしないようにブランクスがそれらを吸収してくれますので
僕は安心してこのフッキングスタイルで魚を掛けています(実はこのフッキングスタイルがCNTの恩恵を一番受けてるかも)
ティップ部が中弾性なのでその利点をフルに活かす、理にかなったフッキング方法だと個人的には思っています
『普通のタイラバとはアワセ方がどう違うの?』といったご質問の回答は以上となります
掛けは掛けでも少し(まったく?)ジャンルが異なる掛ける釣り、
枚数狙いの普通に釣るのに飽きた方はぜひ一度挑戦してみてください
一枚に出会う楽しさが変わってきますよ!(魚にも個性があり、その1枚1枚に関わるプロセスが楽しいと個人的には思いますので!)
あと、昨日のゲスト様が帰港して置いてあった僕のロッドを触ってリールを回転させたところ…
『何これ!!一緒のリールなのになんで??』とびっくりされてましたが笑
23紅牙100とバサラ100×2台、完全に純正ハンドルで交換していません
ビッグベイティングではハンドルノブはEVAノブが必須と思ってまして、
雨等で指が滑らないのと巻き合わせの際、力が入れやすくパワフルな巻き上げができるからですね
僕の場合、リールは新品購入したら先ず、分解してメインギアやピニオンギア、フォームシャフト等のグリスを入れ替えます
実はスプールベアリングにはさほどまめにオイルを刺すことは少なく、消耗品だと割り切っている為
異音や回転が悪くなれば即交換しています
タイラバは水深が50mあれば初動、回収はその距離分、流しで15~20回転で攻め続けてる間はその距離分(ドテラになれば更に)、
ベアリングが常に回転しますのではっきり言ってリールで釣りをしている、といって過言では無いです
ベアリングだけではなく駆動部分のギアやハンドルに至るまでまさにリールフル稼働の釣り
その部分で全部が全部、メンテし切れないなので心臓部のギアを最優先に考え、その他のベアリング部分は消耗品と割り切ると
良いと思います ドラグに関してはオススメしませんがワッシャーの種類を変えるだとか増やすなどして
個体別でのドラグの利きシロを変えることも楽しいです あまりオススメしませんが…
以上の掛けの釣りとは真逆でスーパーノセスタイルのタイラバも得意で感度を捨ててフルグラスロッドでとにかく乗せる!
という釣り方もありますのでそれはまた別の機会にでも…